素材からつくり、食べる楽しさを味わう。食べることは毎日のことだから、自分や家族、地球にとってもより良い選択をする。私たちはそんな想いを大切にものづくりをしています。
体の芯がわくわくするおいしさを大切にしたい。「流行っていて売れそうだから」つくる商品はなくて、「今年は豊作だから」「市場では価値がつきにくく余ってしまうから」つくる商品はあります。また、伝統的な製法を見直し、食べ飽きずに長く食べられる味も追求していきます。
わたしたちが産地をたずね、一緒に歩んできた日本各地の生産者がたくさんいます。その農産物や加工品から、「これは日常的に食べつづけたい」と思えるものを、お店に並べておすすめします。おいしさの奥のストーリーに興味を持ってくれたら、もうつくり手とつながっています。
野菜は、形が不ぞろいだったり、少々キズがあってもおいしいこと。そんな野菜が味が濃くて日持ちもすることを、みんなが知っていて、自然にそちらに手が伸びる世の中になったらいい。
今の食の環境を取りまく「市場と流通」の巨大なシステムは、売れる野菜の品目やサイズ、価格まで決めてしまうけれど、わたしたちの強みは、そこからちょっとだけ距離を置いていること。地域の生産者たちと直接やりとりしながら、「誠実につくる」と「おいしくいただく」のシンプルな循環をかなえていきます。
何かを買うことは、そのつくり手に一票を投じること。だから毎日の「食べる」は投票行為でもあります。といっても、むずかしく考えず、おいしくて健やかになれる食べものに投票したいと思いませんか。FarmMart & Friends でドーナツやジャムを買うと、大人も子どもも、その素材をつくった農家さんに一票を投じられる。店をコンビニ感覚で使ってもらえば、継続的な投票が彼らの仕事を支えます。
Illustration: Kyoka Tanno